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ちくわの磯辺揚げ弁当

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<今日のお弁当>
・ちくわの磯辺揚げ・卵焼き
・セロリのポークロール
・根菜の煮物(人参・こんにゃく・れんこん)
・ブロッコリー・カブのあちゃら漬け
・ごはん・梅干
<今日の講義>
最近、娘が勉強したことを食事中に講義してくれるんですが、それがなかなかおもしろいのです。
娘「『もののあはれ』とは何か、ということなんだけれどもね」
ふむふむ。今日は古文の授業なのね。
娘「日本人の『あはれ』の感覚の源は伊勢物語の在原業平にあるんだよ」
ふんふん。字もうまいし、姿もいいし、歌はうまいし、っていう元祖プレイボーイだね。
娘「伊勢物語にはこんな話があるんだよ。ある所に、老女、いまでいうと30代のおばさんがいたました。そのおばさんには既に成人した3人の息子もいるんだけれどもね、『男が欲しいな』って思って、せつながっているのね」
30代で老女・・・では、40代は老婆?平安時代は厳しいねぇ。
娘「で、そのことを3人の息子に言ったわけ」
それは、なかなか大胆な母だね。
娘「2人の息子は『はぁ?何それ』って呆れるんだけど、もう一人の息子は母親を不憫に思うんだな」
うん、うん。
娘「そこで、ストライクゾーンが果てしなく広い在原業平に相談しにいくわけ。お母さんのせつない思いをなんとかしてもらえますかって」
ほぉ!
娘「そしたら、業平はそれに『あはれ』を感じて、歌をやりとりして、ちゃんと通うわけよ」
そりゃ、業平は立派だわ。
娘「で、しばらくしたら、やっぱり老女には飽きて通わなくなるんだけれどもね、その老女は『あの方はどうしたのかしら』と思いながら待ってるんだよね」
気の毒だねぇ・・・
娘「そのことを風の便りで知った業平は、『そうか待っているのか』とまた『あはれ』を感じて、再訪するわけ。そこが単なるプレイボーイとは一線を画すところなんだなぁ」
ふーん
娘「つまりね、『もののあはれ』っていうのは、美しい大輪の花を愛でるだけではなく、花が枯れて散った後に残る花のガクに「キュン」とできるストライクゾーンの広さをいうわけ。それこそが、日本文学の神髄なわけね」
ほぉぉぉぉ。そりゃ、林真理子と田辺聖子が日本文学の神髄だねぇ。
娘「光源氏もかっこいいからもてるわけじゃないのよ。どんな女性にもその女性にしかない美点を見つけ出す才能こそが、日本の『いい男』の伝統的定義なんだよ。それこそが『もののあはれ』なんだよなぁ。ただ数をこなすだけ、っていう西欧のプレイボーイの定義に比べて深いでしょう?」
なるほどねぇ。たいへん勉強になりました。
by myobento | 2008-12-25 19:31 | 弁当

毎朝20分で作る!お弁当の記録


by myobento

お弁当を作り始めて
早20年。
フルタイムで働く私と家族のお弁当を作っています。時代遅れのお弁当ですが・・・

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